釜山の海鮮グルメ・市場
「港町・釜山」の真髄は海鮮にある。朝獲れの魚介が並ぶチャガルチ市場、庶民的な食堂が建ち並ぶ国際市場のフードストリート、広安里の刺身タウン——釜山に来て海を食べないのはもったいない。
チャガルチ市場(자갈치시장)
韓国最大の水産市場。「아지매(アジメ)」と呼ばれるかっぽう着姿のおばちゃんたちが活きた魚介を売る光景は、釜山を象徴する景色だ。
基本情報:
- 場所:南浦洞(ナンポドン)沿岸、国際市場・BIFFスクエアの近く
- アクセス:地下鉄1号線「チャガルチ駅」10番出口から徒歩3分
- 営業時間:5:00〜22:00(毎月第1・第3火曜定休)
- ベストタイム:早朝5:00〜10:00(最も新鮮な入荷の時間帯)
チャガルチ市場の歩き方
1階:仲買・販売フロア 生きたまま泳ぐ魚・貝・タコ・エビが並ぶ。見てるだけでも楽しい。気に入ったものがあれば値段を聞いてみよう(ある程度の値段交渉は可)。
2階:食事フロア(調理してもらえる) 1階で買った魚介を2階の食堂に持ち込むと、刺身(フェ)や塩焼き・蒸しなどに調理してくれる。調理費は座席料として1人あたり約4,000 KRW(約42円)が目安。
英語メニューの有無:大型市場内の食堂には英語・日本語メニューを置いているところも増えている。指差しで注文できる。
チャガルチ市場でよく見る魚介と日本語名
| 韓国語 | 日本語 | 特徴 |
|---|---|---|
| 광어(クァンオ) | ヒラメ | 刺身の定番。甘みと弾力が強い |
| 우럭(ウロク) | カサゴ・メバル類 | 白身で淡白。ヒラメより安価 |
| 문어(ムノ) | タコ | 大型タコは厚切り刺身で |
| 전복(チョンボク) | アワビ | 高級食材。バター焼きも人気 |
| 소라(ソラ) | サザエ | 壺焼きや刺身で |
| 새우(セウ) | エビ | 活き造りまたは塩焼き |
代表的な海鮮料理
フェ(회)— 刺身
韓国式の刺身。薬味(ゴマ、ゴマ油、塩)やコチュジャン味噌で食べるのが一般的。日本の刺身に慣れていると少し違う食感と味付けだが、鮮度は抜群。
食べられる場所:
- チャガルチ市場(1〜2階)
- ミラク刺身タウン(밀락회타운):広安里海岸の北端に位置する10階建てのビル。1階が水産市場、2〜10階が刺身レストラン。好きな魚を選んで上の階の食堂に持ち込む仕組み
料金目安:1人前(盛り合わせ) 20,000〜50,000 KRW(約210〜530円)。2〜3人でシェアがコスパ良い。
刺身の注文プロセス(ミラクビル方式)
- 1階の水産コーナーで好きな魚を選ぶ(水槽から出してもらい重量測定)
- 重量ベースで支払い(例: ヒラメ1kg 約30,000〜40,000 KRW)
- 食堂がある上の階へ移動し、席を確保
- 魚を持ち込む旨を店員に伝える(「持ち込みで」とゼスチャーすればOK)
- 調理費(좌석료/チャリクニョ)として1人あたり3,000〜5,000 KRW を追加で支払う
- 刺身・味噌汁・キムチが一式でテーブルに並ぶ
ヘムルパジョン(해물파전)— 海鮮チヂミ
エビ・イカ・アサリを混ぜ込んだ海鮮チヂミ。外はカリカリ、中はもちっとした食感が特徴。マッコリと組み合わせると最高。
有名店:
- 東莱ハルメパジョン(동래할매파전):60年以上の歴史を持つ老舗。外カリカリの伝統スタイルで、釜山随一との評価が高い。価格は1枚15,000〜18,000 KRW程度
- アクセス: 地下鉄1号線「東莱駅」から徒歩5分
その他の海鮮料理
| 料理名 | 説明 | 価格目安 |
|---|---|---|
| ウナギ(장어) | 塩焼きまたはタレ焼きで。チャガルチ市場近辺に専門店 | 30,000〜50,000 KRW/人前 |
| ホンオフェ(홍어회) | エイの発酵刺身。強烈なアンモニア臭が特徴のキワモノ料理 | 要確認 |
| テクポク(大きなタコ) | 釜山名物の大型タコ刺身。歯ごたえが強い | 20,000〜40,000 KRW |
| ケジャン(간장게장) | 渡り蟹の醤油漬け。「ご飯泥棒」と称される旨さ | 15,000〜25,000 KRW |
| メウンタン(매운탕) | 魚のアラを使った辛い鍋。刺身を食べた後の〆に最適 | 8,000〜15,000 KRW |
| アグチム(아귀찜) | アンコウの蒸し料理。プリプリの食感とコチュジャンの辛さ | 25,000〜40,000 KRW/人前 |
国際市場(국제시장)とフードストリート
南浦洞に位置する釜山最大規模の屋内市場。朝鮮戦争後の避難民たちが作り上げた歴史的な商業地で、衣料品・生活雑貨・食品が迷路のように並ぶ。
営業時間:9:00〜18:00頃(毎月第1・第3日曜定休)
アリラン・フードストリート(아리랑거리)
国際市場内に60年以上続く伝説的な屋台通り。
名物メニュー:
- チュンム・キンパブ(충무김밥):小さな海苔巻きにイカのキムチと大根キムチを添えたセット。1人分3,000〜4,000 KRW。シンプルながら中毒性がある
- ミルミョン(밀면):釜山発祥の小麦麺。冷麺に似た夏のソウルフード。6,000〜8,000 KRW
- スンデ(순대):韓国式腸詰め。市場の屋台で気軽に食べられる。1皿4,000〜6,000 KRW
ミラク刺身タウン(밀락동해 수변공원)と広安里エリア
広安里海岸のすぐ北側に位置する海鮮の集積地。海雲台よりも地元民が多く、コスパが高い。
ミラクビル(밀락 회타운)
- 構造: 10階建て。1階が水産市場、2〜10階が刺身食堂
- 特徴: 自分で魚を選んで持ち込む体験型。魚の種類は季節によって変わる
- アクセス: 地下鉄2号線「金蓮山(금련산)駅」2番出口から徒歩15分、またはタクシーで「밀락회타운」と伝える
広安里フェタウン(광안리 회타운)
広安里海水浴場沿いの刺身レストラン街。海を眺めながら食事できるロケーション。観光客向けが多めだがシーズンオフはコスパが上がる。
海雲台市場(해운대시장)
海雲台ビーチの近く、シークラウドホテル横の路地に位置する小規模市場。チャガルチや国際市場ほど大きくないが、新鮮な海鮮がその場で食べられる気軽さが魅力。
アクセス:地下鉄2号線「海雲台駅」3番出口から徒歩4分 特徴:生のウナギ・エイ・カレイ・ウミウシの刺身専門の食堂が軒を連ねる。地元の人の利用も多い
季節ごとの旬の海鮮カレンダー
釜山の海鮮は季節で旬が大きく変わる。訪問時期に合わせた食材を狙うと満足度が高い。
| 季節 | 旬の食材 | 特徴 |
|---|---|---|
| 春(3〜5月) | 渡り蟹(꽃게)、ホタルイカ(꼴뚜기) | 渡り蟹は身が詰まり始める時期 |
| 夏(6〜8月) | ウナギ(장어)、タコ(문어)、スズキ(농어) | 夏バテ回復にウナギが人気 |
| 秋(9〜11月) | サンマ(꽁치)、秋刀魚の塩焼き、アンコウ(아귀) | 秋サンマは日本と同様に人気 |
| 冬(12〜2月) | カキ(굴)、タラ(명태/대구)、アワビ(전복) | 旬のカキは生食・焼き牡蠣で。海雲台の焼き牡蠣屋台が名物 |
海鮮を食べる際の注意事項と韓国語フレーズ
便利な韓国語
| 場面 | 韓国語 | 読み方 |
|---|---|---|
| 「これはいくらですか?」 | 얼마예요? | オルマエヨ? |
| 「2人前ください」 | 이인분 주세요 | イインブン チュセヨ |
| 「刺身にしてください」 | 회로 해주세요 | フェロ ヘジュセヨ |
| 「少し辛くしてください」 | 조금 맵게 해주세요 | チョグム メッケ ヘジュセヨ |
| 「辛くしないでください」 | 안 맵게 해주세요 | アン メッケ ヘジュセヨ |
| 「マッコリ1本」 | 막걸리 한 병 | マッコリ ハン ビョン |
| 「おいしいです!」 | 맛있어요! | マシッソヨ! |
旅行者向けTips
- チャガルチ市場は朝一番が最も活気があり、魚の種類も多い。昼すぎからは観光客で混雑する
- 「値段交渉」は屋台や市場では自然なこと。買う気を見せながら交渉してみよう
- 刺身は鮮度命。営業時間終わりに近い夕方は避けた方が無難
- チヂミ(パジョン)は雨の日に食べる食文化がある。梅雨・雨の日に食べるとより美味しく感じるとされる
- 国際市場周辺はBIFFスクエア(釜山国際映画祭の舞台)・龍頭山公園・影島とセットで歩きやすいエリア
- チャガルチ市場での支払いはカード不可の店が多い。現金(韓国ウォン)を準備しておくこと
- マッコリ(막걸리)は海鮮との相性が抜群。甘みと酸味のある韓国式どぶろく。価格は市場内で4,000〜6,000 KRW/本
- 刺身についてくるコチュジャン(고추장)ベースのタレは辛め。辛さに弱い場合はゴマ油塩(참기름 소금)で食べることを告げると対応してくれる店が多い
更新履歴
- 2026-03-25: ミラク刺身タウン詳細、広安里エリア、季節カレンダー、注文フロー、韓国語フレーズ集を追加
- 2026-03-24: 初版作成