香港の交通・アクセス
香港は世界トップクラスの公共交通網を誇る都市だ。MTR(地下鉄)・バス・トラム・フェリーが高密度で展開しており、オクトパスカード1枚でほぼすべての移動をカバーできる。日本人旅行者にとっても感覚的に使いやすく、旅のストレスが少ない。
日本から香港へ
日本の主要都市から香港国際空港(HKIA)への直行便が出ている。
| 出発地 | 所要時間の目安 | 主要航空会社 |
|---|---|---|
| 東京(成田・羽田) | 約4時間30分 | 日本航空、ANA、キャセイパシフィック、香港エクスプレス |
| 大阪(関西) | 約3時間40分 | キャセイパシフィック、香港エクスプレス |
| 福岡 | 約3時間 | キャセイパシフィック、香港エクスプレス |
| 名古屋 | 約4時間 | キャセイパシフィック |
香港国際空港から市内へ
エアポートエクスプレス(推奨)
空港から市中心部への最速かつ最も快適な手段。
| 乗車区間 | 所要時間 | 料金(オクトパス) |
|---|---|---|
| 空港 → 青衣(Tsing Yi) | 11分 | HK$60(約1,200円) |
| 空港 → 九龍(Kowloon) | 19分 | HK$105(約2,100円) |
| 空港 → 香港(Hong Kong) | 24分 | HK$115(約2,300円) |
トラベラーパス(お得):
- 空港からの乗り継ぎと市内観光をセットにしたHK$200パスが人気
- 空港駅・九龍駅でのチェックインカウンターでスーツケースを預けて観光できる(一部航空会社対応)
バス(格安)
| 路線番号 | 目的地 | 料金 |
|---|---|---|
| E11 | 九龍(旺角・銅鑼灣方面) | HK$30前後 |
| E21 | 銅鑼灣・北角方面 | HK$25前後 |
| A11 | 九龍中心部 | HK$33前後 |
| A21 | 尖沙咀 | HK$33前後 |
| S1 | 東涌(Tung Chung)MRT駅 | HK$6.5(格安の中継手段) |
- 所要時間:45〜75分
- 時間はかかるが荷物が多い旅行者でも乗りやすい
タクシー
| 色 | エリア | 空港から市内の目安料金 |
|---|---|---|
| 赤色(Urban Red) | 香港島・九龍 | HK$300〜400(約6,000〜8,000円) |
| 緑色(New Territories Green) | 新界・空港・ディズニーランド | HK$250〜350 |
注意:タクシーはメーター制で、トンネル通行料が別途加算される。明確なメーターがあるため、ぼったくりは少ない。
MTR(地下鉄)— 香港移動の主役
香港のMTR(Mass Transit Railway)は世界でも最も便利な地下鉄システムの一つ。定時性・清潔さ・カバーエリアいずれも高水準。
主要路線:
| 路線 | 色 | 主なエリア |
|---|---|---|
| 荃湾線(Tsuen Wan Line) | 赤 | セントラル〜九龍〜荃湾 |
| 港島線(Island Line) | 蓝 | ケネディタウン〜香港島〜柴湾 |
| 觀塘線(Kwun Tong Line) | 緑 | 旺角〜クワンタウン工業エリア |
| 東涌線(Tung Chung Line) | 橙 | 香港島〜空港(東涌) |
| 東鉄線(East Rail Line) | 水色 | 紅磡〜新界北部〜羅湖(中国境) |
| 南港島線(South Island Line) | 金 | アドミラルティ〜黃竹坑〜利東 |
運行時間:約6:00〜深夜0:00(路線により異なる)
オクトパスカード(八達通 / Octopus Card)
香港滞在の必需品。ICカード式の交通系電子マネーで、MTRだけでなくほぼすべての交通機関・多くの店舗・自動販売機でも使える。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 購入場所 | MTR各駅のサービスカウンター・自動券売機・空港 |
| カード代 | HK$50(デポジット)+ 初期残額HK$100〜 |
| チャージ | 駅の券売機・コンビニ(7-11等) |
| 対応交通機関 | MTR・バス・トラム・スターフェリー・一部タクシー |
| 対応店舗 | 7-Eleven・マクドナルド・パークNショップ他多数 |
| 払い戻し | 駅のサービスカウンターでHK$50デポジット+残額払い戻し |
Tourist Octopus Card(観光客専用):
- HK$39で購入可能(デポジット不要)
- 帰国時に残高は返金されないが、カードは手元に残りソーベニルにもなる
- MTR空港駅・九龍西駅・7-Elevenで購入可能
Tourist Day Pass(1日乗り放題):
- HK$75/日(2026年時点)
- MTR全線乗り放題(エアポートエクスプレスは別)
- 短期滞在で市内をたくさん移動する場合にお得
運賃目安:距離により異なるが、1乗車HK$5〜20程度(約100〜400円)
バス
香港のバスはMTRの届かない観光地(ビクトリアピーク・浅水湾・スタンレー等)へのアクセスに重要。
- 支払い:オクトパスカード推奨(現金可だが釣り銭なし)
- 二階建てバス:香港の名物。眺めが良く、旅行者にも人気
- ルート確認:Google Mapsでのリアルタイムルート検索が便利
観光客がよく使うバス路線:
| 路線 | 区間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 15番 | エクスチェンジスクエア→ピークトラム下 | ビクトリアピークへ(安いルート) |
| 6/6A/6X/260番 | エクスチェンジスクエア→スタンレー | スタンレーへの直通 |
| 973番 | 尖沙咀→タイムズスクエア(銅鑼灣) | 九龍〜香港島を横断 |
ミニバス(Minibus)
9〜18人乗りの小型バス。2種類ある。
- 赤ミニバス: ルートが固定されておらず、旅行者には難易度が高い
- 緑ミニバス(Public Light Bus): 固定ルートで運行。乗客が降りたい地点を言うか、「GET OFF HERE(下車)」ボタンを押す
トラム(Ding Ding / 叮叮)
香港島の北岸を東西に走る二階建て路面電車。1904年から運行する香港の名物交通機関。
料金:HK$3.0(均一料金 / オクトパスはHK$2.6) 路線:筲箕灣(Shau Kei Wan)〜堅尼地城(Kennedy Town)間、約18km 運行時間:約6:00〜深夜0:00 乗り方: 後部ドアから乗車 → 前部ドアから降車時に支払い(オクトパスタッチ)
下車できる停留所: 前の人が降りたら続いて降りられる(基本は路上停車)
見どころ:香港の下町の風景を車窓から楽しめる。二階の最前列席は絶景スポット。
スターフェリー(天星小輪)
1888年から運行する歴史的なフェリー。ビクトリアハーバーを渡って香港島と九龍半島をつなぐ。
運行ルート:
- 中環(Central)⇔ 尖沙咀(Tsim Sha Tsui)
- 灣仔(Wan Chai)⇔ 尖沙咀
料金:
- 平日昼間:HK$4.4(一等席HK$5.6)
- 夜間・週末:HK$5.4〜
運行時間:6:30〜23:30頃(約10〜20分間隔)
単なる移動手段以上の価値がある。ハーバーのビクトリアピークを眺めながら渡る5分間は、香港旅行の定番体験の一つ。夜景は特に美しい。
タクシー
| 種類 | 色 | カバーエリア |
|---|---|---|
| アーバンタクシー | 赤 | 香港島・九龍(最一般的) |
| ニュータウンタクシー | 緑 | 新界 |
| ランタオタクシー | 青 | 大嶼山(ランタオ島)のみ |
タクシーアプリ:
- HKTaxi(アプリ):香港版ライドヘイリングアプリ。英語対応
- Uber:香港でも利用可能だが、価格は一般タクシーより高め
料金目安: 初乗りHK$27(2km)+ 走行距離・待機時間で加算。深夜割増あり。
離島へのフェリー
主要フェリー乗り場:
- 中環フェリーターミナル(Central Ferry Piers): ランタオ島(東涌以外)、長洲島(Cheung Chau)、坪洲島(Peng Chau)、南Y島(Lamma Island)
- 西九龍 マカオフェリーターミナル: マカオ行き
| 目的地 | 所要時間 | 料金(片道) |
|---|---|---|
| 長洲島 | 約50〜55分(フェリー)/ 約30分(高速) | HK$16〜38 |
| 南Y島(索罟灣) | 約30分 | HK$25〜 |
| マカオ | 約1時間 | HK$170〜300 |
中国本土へのアクセス
高速鉄道(高铁 / HSR)
**西九龍駅(West Kowloon)**発
| 目的地 | 所要時間 | 料金目安(2等) |
|---|---|---|
| 深圳(福田) | 14分 | HK$90 |
| 広州南 | 約48分 | HK$219 |
| 上海 | 約9時間 | HK$775〜 |
| 北京西 | 約9時間 | HK$870〜 |
バス・ミニバン(跨境巴士)
深圳・広州方面に複数のルート。陸路国境は羅湖(Lo Wu)・落馬洲(Lok Ma Chau)が主要ゲート。
SIM・WiFi 事情
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| SIMカード購入 | 空港到着ロビーにキャリア店舗あり。短期旅行者向けプリペイドSIM充実 |
| eSIM | 日本からeSIMを購入しておくと便利(香港はeSIM対応が進んでいる) |
| 空港・駅WiFi | 香港国際空港・MTR駅などでFree WiFi利用可能 |
| VPN | 香港本土のインターネットは自由。中国本土と異なりGoogle・Instagram等がフリーに使える |
移動アプリ一覧
| アプリ | 用途 |
|---|---|
| MTR Mobile | MTR公式。路線案内・出口情報・営業時間 |
| Citymapper | 香港対応の乗り換え案内(MTR・バス・トラム統合検索) |
| Google Maps | 地図・ナビ(香港全域対応) |
| HKTaxi | タクシー配車 |
| Uber | 配車(一般タクシーより割高) |
| Ferry HK | 香港フェリー時刻表・運賃 |
旅行者向けTips
- オクトパスカードは最初に購入しておけば、交通費からコンビニのドリンク代まで一枚で完結する
- スターフェリーとトラムは「安くて体験価値が高い」交通機関の二大巨頭。意図的に乗り込む価値がある
- MTRは全体的に駅の中に英語表示があり、日本人旅行者でも迷いにくい
- ビクトリアピークへはピークトラム(1888年から運行の登山電車)でのアクセスが定番。15号線バスでもアクセス可能で料金は安い
- 香港島⇔九龍半島の移動:地下鉄(MTR)が速い。フェリーは短距離だが景色が楽しい
- 2026年4月から「$2 Scheme」(高齢者・障害者向け優遇運賃)の制度変更あり。旅行者への影響はなし
- 香港ディズニーランドへのアクセス: 東涌線Sunny Bay駅から専用ディズニーランドリゾート線に乗り換え(約5分)。オクトパスカード使用可
- カフェ・レストランでのWiFi: 香港はカフェや商業施設のFree WiFiが充実している。STARBUCKSやPacket1などを活用できる
- 九龍〜香港島の無料移動オプション: スターフェリーは安いが、MTR港島線(荃湾線に直通)の方が速い。どちらも観光の一部として使い分けよう
- ピークトラム(Peak Tram)へのアクセス: セントラルから15番バス(HK$10程度)が安くてビクトリアピークの眺めも楽しめる代替手段。ピークトラムの行列が嫌いなら15番バスでの往復も選択肢
- ビクトリアピーク周辺(山頂)はピークトラムでのアクセスが人気だが、トラム乗り場は常に行列。早朝(8時前)か夕方(17時以降)が比較的空いている
更新履歴
- 2026-03-26: MTR路線一覧、ミニバス、離島フェリー、Tourist Day Pass、移動アプリ情報を大幅追加
- 2026-03-24: 初版作成